
今回は、ソフトテニス一家で育ったユーカさんに「当時困っていたこと」や「今みんなに伝えたいこと」を聞いてきました!
【背景】本気でソフトテニスに打ち込む中で表れた心境の変化

ソフトテニスはいつから始めたのですか?

小学2年生からソフトテニスを始めました。そこから、大学4年生まで合計14年間続けました。

全国大会で3位に入賞し、大学には推薦入学で進学しました。しかし、プロを目指すことや、実業団に入る道には進まないと決めていました。

そうだったのですね。

はい。高校3年生のとき、チームメイトが日本一になる姿を目の当たりにしたことがきっかけです。

全日本の世界は厳しいと痛感させられた瞬間でした。悔しさはもちろん、上には上がいるという現実に直面しました。

この先の人生をソフトテニス一本で生きていくことはないと、自然と区切りをつけることができ、テニス以外に自分の価値を見い出せるようになりたいと思うようになりました。

心境の変化があったのですね。

はい。自分の新しい可能性に目を向けるきっかけになったと思います。
【困りごと】自分と周囲の温度差を感じ、そのギャップに苦しんだ

当時を振り返って、辛かったことや苦労したことを教えてください。

中学生の頃、「全国で勝ちたい」という強い目標がありました。目標に向かって努力する過程で、自分とチームメイトの温度感に違いを感じ、そのギャップに苦しみました。

チームメイトも目標に対して真剣だったとは思いますが、熱量の方向性や基準が自分とは違っていたのかもしれません。

不安や葛藤にかられた状況だったことが伝わってきます。

当時は自分が努力すれば、チーム全体の意識も自然と高まるだろうと思っていました。

実際には、自分一人で頑張っているように感じることが多かったですね。チームメイトとも次第に距離ができていた気がします。

周囲に「それでいいの?」と疑問を抱くこともありましたが、自分は「もっと成長したい」「もっと練習がしたい」という気持ちで一人で目標に向かって走り続けました。

ユーカさんは孤独に感じることはありませんでしたか?

ずっと孤独でした。正直、辛く、苦しい経験でした。

しかし、周囲に左右されずに目標に向かって努力し続けたことは間違っていなかったと感じています。大人になった自分が当時に戻ったとしても、きっと同じように行動するのではないかと思いますね。
【合理的配慮】

当時を振り返って、周囲の人にして欲しかったことはありますか?

自分の頑張りを見守ってくれる大人がもう少しいればよかったと思います。

干渉し過ぎるのではなく、適度な距離感で見守ることに大きな意味があると感じています。思春期には干渉を避けたい気持ちが強くなるものですよね。

確かにそうですね。「強制されたくない」「干渉されたくない」といった感情が思春期特有のものとしてあると思います。

そして、周囲の人や環境を変えることは思っている以上に難しいことです。

そうですよね。特に学生時代はより難しいと感じます。

大切なのは、自分と相手の間で「どこまで踏み込むべきか」を見極め、適切に線引きすることです。

中学生時代を振り返ると、苦しいこともありましたが、自分が強くなりチームに貢献することがベストだと信じ、ひたすら努力を続けていました。

しかし目標に向かって努力する中で、チームの雰囲気を変えたり、チームメイトに期待したりすることは難しいと感じるようになりました。

自分と周囲の境界線を苦しくならないところで引いていたら、諦めることを受け入れやすかったと思いますし、もっと自分の気持ちを楽にできたのではないかと思います。

当時の自分に声をかけるなら、何と言いたいですか?

夢や目標に向かって本気で努力し、一生懸命打ち込むことは、決して間違いではないはずです。

時には周囲に負担やわずらわしさを感じさせてしまうことがあるかもしれませんが、自分のためにも、その歩みを止めずに進み続けて欲しいです。
- 同じ境遇の人へ
自分を信じて進み続けることが、未来のあなたを強くします。
孤独を感じたり、周囲と違っていると感じても、自分の努力を信じて大切にしていきましょう。 - 身近な人(家族・親友・恋人)へ
相手の気持ちに寄り添い、そっと見守ってみましょう。
言葉がなくとも、あなたの存在はきっと大きな支えになります。 - 周囲の人へ
違いを受け入れ合い、互いを尊重できる環境こそが、成長を生み出します。
誰かの頑張りに気づき、まずはそっと歩み寄ってみてください。